オランダの巨大テーマパーク「エフテリング」完全ガイド|ディズニーより古い夢の国

オランダ観光

「ヨーロッパで最も美しいテーマパーク」と称されるオランダの遊園地があります。アムステルダムから南へ約2時間、ノールトブラバント州カーツスフーフェルにある「エフテリング(Efteling)」です。

年間来場者数500万人以上、敷地面積72ヘクタール——なんとカリフォルニアのディズニーランド(約34ヘクタール)の2倍以上の広さを誇ります。しかも開園は1952年で、ディズニーランドより3年も早い。オランダに6年住んで何度も訪れたこのパークの魅力を、たっぷりご紹介します。


エフテリングとは?70年以上の歴史

エフテリングが開園したのは1952年5月31日のこと。当時はイラストレーターのアントン・ピークが描いたおとぎ話の世界をそのまま再現した「スプークジェスボス(Sprookjesbos=おとぎの森)」として産声を上げました。

アントン・ピックは20世紀オランダを代表する画家・イラストレーターで、彼が描いた中世ヨーロッパ風のノスタルジックな絵画が今もパーク全体のビジュアルの基盤になっています。赤ずきん・ラプンツェル・七人の小人・眠れる森の美女など、グリム童話やアンデルセン童話の登場人物たちが等身大の造形物として森の中に配置され、子どもたちの目の前で「おとぎの世界」が広がります。

その後、ジェットコースター・ウォーターライド・ダークライドなどが次々と追加され、現在では6つのジェットコースター・5つのダークライドを含む大型パークへと成長しました。


スプークジェスボス(おとぎの森)——ここがすべての原点

エフテリングの心臓部とも言えるのが、今も変わらず存在する「おとぎの森」です。鬱蒼とした木々の間を歩いていくと、各所に童話の場面が仕掛けられています。

たとえばパーク内で最も目を引くキャラクターのひとつが、首だけが異様に長い「ランネック(Langnek)」。岩の上に座ったその姿は、ユーモアとどこか不気味さが混在する独特の造形で、写真映えするスポットとして人気です。口を大きく開けた小妖精の像、泣き声が聞こえてくる石の壁の中の赤ちゃん——遊園地でありながら、本物の「森の物語」を歩いているような感覚が味わえます。

毎時間行われる人形劇ショーも見逃せません。緑のユニフォームを着た演者たちが赤ずきんやドラゴンやオオカミの人形を操り、子どもたちだけでなく大人も引き込む手練れたパフォーマンスを披露します。


主要アトラクション

エフテリングは子ども向けのファンタジーゾーンから大人も楽しめるスリル系まで、幅広いアトラクションが揃っています。

ジョリス・エン・デ・ドラーク(Joris en de Draak)は、木製コースターが2台並走する「騎士対ドラゴン」テーマのジェットコースターです。高さ21メートル、最高速度は時速75キロ。木のきしみ音と揺れが独特のスリルで、ヨーロッパ有数の木製コースターとして評価が高い。コース入口には巨大なドラゴンの頭が飾られており、それだけでも迫力十分です。

ファタ・モルガーナ(Fata Morgana)はアラビアンナイトをテーマにしたインドアボートライドで、暗闇の中を進みながら色鮮やかな中東の世界が展開します。激しいライドではないため子ども連れでも安心して乗れます。

フリーヘンデ・ホッランデル(De Vliegende Hollander)は中世風の石造りの塔から発射されるウォーターコースターで、水しぶきを浴びながら急降下する爽快感が魅力です。


夜になるとさらに美しい—イルミネーションと噴水ショー

エフテリングは夜の姿もまた格別です。

パーク中央の湖では夕暮れ時から噴水と霧のショーが始まります。水面から立ち上る靄と高く噴き上がる噴水が夕焼けの空に溶け込み、幻想的な光景を作り出します。これは「アクアヌーラ(Aquanura)」と呼ばれる噴水ライトショーで、ヨーロッパ最大規模とも言われます。

おとぎの森のキャラクターたちも夜はライトアップされ、昼間とはまた異なる幻想的な表情を見せます。蛙の合唱団「ハーモニー・デ・クワッカーズ(Harmony de Kwakers)」のカラフルな照明は、夜のパークを代表する絵になるシーンです。

夏の週末には野外ステージでライブイベントも行われ、家族連れや大人のグループがビールジョッキを片手に夜遅くまで楽しんでいます。


基本情報:入場料・アクセス・営業時間

項目 内容
所在地 Europalaan 1, 5171 KW Kaatsheuvel, Noord-Brabant
入場料 大人・子ども(4歳以上)€38〜€53(日によって変動)
3歳以下 無料
営業時間 10:00〜(閉園時間は季節によって異なる)
公式サイト efteling.com

アムステルダムからのアクセスは電車でティルブルフ(Tilburg)またはヴァールヴァイク(Waalwijk)方面へ向かい、バスに乗り換えて約1時間40〜2時間程度です。車ならアムステルダムから高速A2・A59経由で約1時間30分。パーク敷地内や近隣に駐車場があります。

入場券は公式サイトで事前購入するのがおすすめです。繁忙期(夏休み・週末)は現地で並ぶと入れない場合もあります。チケットは購入後1年間有効なので、時期をずらして来園することも可能です。

詳しいチケット情報はエフテリング公式チケットページ(英語)で確認してください。


アクアヌーラ—夜の湖を染める噴水ライトショー

エフテリングの夜を締めくくるのが、パーク中央の湖で行われる噴水ライトショー「アクアヌーラ(Aquanura)」です。ヨーロッパ最大規模と言われるこのショーは、日没後に湖面から無数の噴水が一斉に噴き上がり、光と音楽に合わせてダイナミックに変化していきます。

実際に見ると、その迫力は想像をはるかに超えます。最初は真っ暗な湖面から青い光を受けた噴水が幾筋もの柱を作り、次の瞬間には炎のように赤く染まり、場面によっては2本の巨大な水柱が天に向かって伸び上がります。白・青・赤とめまぐるしく変わる光の色が水面に反射して、湖全体が光の海になる瞬間は、言葉では伝えられない美しさです。

湖の対岸にライトアップされたアラビア風の建物(ファタ・モルガーナのモスク)のシルエットが浮かび上がり、噴水のカラフルな照明と重なる光景は、まるで千夜一夜物語の世界に迷い込んだようでした。

ショーは約20分間で複数回実施されます(季節・時期によって開始時刻が異なります)。パーク内で一番混む場所のひとつなので、開始の30分前には良い場所を確保しておくことをおすすめします。夕方から閉園まで過ごす場合は、このショーを最後の締めとして計画するのがベストです。


まとめ:家族でも大人だけでも楽しめるオランダ最大の夢の国

エフテリングはただのテーマパークではありません。アントン・ピークが描いた絵の世界に足を踏み入れるような体験、70年以上かけて育てられた森の気配、昼も夜も別々の顔を持つ空間——それらが一体となって、訪れるたびに新しい発見があります。

子ども連れはもちろん、オランダ在住者もリピートするこのパーク、ぜひ一度丸一日かけて訪れてみてください。

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